コンクリート床の掃除方法|汚れを落とすコツや予防する方法、注意点を解説

コンクリート床の掃除では、雨水やガソリン、タイヤ跡などの汚れを落とす必要があります。付着した汚れの原因を把握して、汚れに適した洗剤や床掃除の機械などを使い、効率よく掃除をしましょう。この記事では、清掃業務に関わる人に向けて、コンクリート床の掃除方法や注意点を解説します。床の汚れを防止する方法も解説しているので、参考にしてください

コンクリート床の汚れの原因

コンクリート床には、ガソリンや雨水などのさまざまな汚れが付着します。以下で、それぞれの汚れの原因について解説します。

ガソリン

ガソリンのシミの特徴は、水を弾く点です。シミの上に垂らした水が弾かれる場合には、ガソリンのシミの可能性が高いでしょう。ガソリンといったオイル系のシミは、時間が経てば染み込んでしまうため、早めの掃除が大切です。

タイヤ跡

駐車場のコンクリート床には、タイヤの跡も汚れとして残ります。タイヤ跡がつくのは、車庫入れの際にタイヤが左右に動くためです。車が道路を走行して付着したタイヤの汚れが、コンクリート床に移ってしまい、タイヤ跡になります。

雨水

コンクリートの上から下に向かって流れるような形のシミは、雨水の汚れです。雨水は、空気中の汚れを含んでおり、乾くと黒いシミになります。コンクリートの経年と共に水が浸透しやすくなると、雨水の汚れがつきます。

カビ

コンクリートに付着したカビ汚れの特徴は、散らばった丸い形と深緑や黒色をしている点です。カビは湿気が多い場所や日当たりが悪い場所に発生しやすく、放置するとカビの胞子が根を張ってしまうため、早めの掃除が大切です。

苔は、緑色で隆起しているのが特徴です。苔は湿気が多い場所に発生し、水気と湿度さえあれば、苔のなかの胞子から芽を出して、繁殖していきます。コンクリートの内部まで水が染み込んだ部分は、苔が発生しやすくなります。

サビ

サビは、コンクリート内部にある金属部品と雨の水分が反応して、発生します。サビの厄介な点は、表面のサビは落とせても、コンクリート内部の金属に反応して再発しやすい点です。

コンクリート床の掃除方法

コンクリート床の掃除には、汚れに適した洗剤や道具の使用が重要です。以下で、掃除方法について詳しく解説します。

ブラシで水洗い

ブラシによる水洗いは、コンクリート床の掃除で最初に行う掃除方法です。雨水や泥水などの軽い汚れであれば、ブラシによる水洗いで落とせます。水を流しながらデッキブラシで擦ったり、水を含ませたメラミンスポンジで掃除しましょう。

アルカリ性洗剤や重曹を使う

アルカリ性洗剤による掃除方法は、水洗いやブラシによる掃除でも汚れが落ちなかった場合に、効果的です。アルカリ性洗剤だけでなく、重曹も使用できます。アルカリ性洗剤を使用する際には、手荒れ防止のために手袋をつけましょう。

セスキ炭酸ソーダ・過酸化ナトリウム

セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ性が強い洗剤です。容器のなかで水と一緒に混ぜれば、洗剤がつくれます。過酸化ナトリウムは、セスキ炭酸ソーダよりもさらに強いアルカリ性の洗剤で、酸素系漂白剤として一般的に販売されています。

カビ取り剤を使う

カビ取り剤は、苔やカビ落としに有効です。タンパク質の強力な分解作用により、コンクリート床の頑固な汚れが落とせます。カビ取り剤をスプレーした後は、15分ほど時間を置いてから、しっかり洗い流します。

ヤスリで削る

汚れがどうしても落ちない場合は、ヤスリで削りましょう。コンクリート床の掃除には、180番のヤスリが便利です。ヤスリは、小さい番号ほど目が粗くなり、大きい番号ほど目が細かくなります。コンクリートの劣化が早まるため、削り過ぎに注意してください。

ワイヤーブラシでサビを落とす

ワイヤーブラシには、ブラシ部分が真鍮のものや、ステンレスのもの、ナイロンでできたものがあります。軽度なサビはワイヤーブラシで落とせますが、落ちない場合は、専用のサビ取り剤を使用してください。

酸性の洗剤は使用禁止

コンクリート床の成分はアルカリ性になるため、酸性の洗剤が使用できません。誤って酸性の洗剤を使用すると、コンクリートの本体を傷つけてしまいます。コンクリート床の掃除には、必ずアルカリ性洗剤か中性洗剤を使いましょう。

コンクリート床の掃除で高圧洗浄機を使うメリット・デメリット

高圧洗浄機には、多くのメリットがありますが、デメリットもあります。以下で、詳しく解説します。

高圧洗浄機のメリット

高圧洗浄機は頑固な汚れが落としやすく、デコボコした部分や細かい部分の掃除が可能です。洗剤が使用できない部分の掃除もできます。高圧洗浄機を選ぶ際には、使いやすさはもちろん、収納面も考慮してコンパクトなものを選びましょう。高圧洗浄機の機能や価格は、メーカーによって大きく異なります。

高圧洗浄機のデメリット

高圧洗浄機のデメリットは、コンクリートの劣化した部分が欠けたり、汚れの種類によっては落ちなかったりする点です。また、集合住宅では、ベランダで水の使用を禁止していることがあります。高圧洗浄機の使用前に、必ず使用可能か確認が必要です。高圧洗浄機を使用する際には、騒音や水の飛散が起きて近所迷惑になるため、周囲の確認も欠かせません。

コンクリート床の掃除はポリッシャーがおすすめ

ポリッシャーは、コンクリート床の掃除に便利です。以下で、ポリッシャーの特徴や便利な点を解説します。

ポリッシャーとは

ポリッシャーは、円形のパッドやブラシをモーターで回転させて掃除をする機械です。ポリッシャーは、ハードフロアに分類されるタイプの床に使用できます。コンクリート床はハードフロアに分類されるため、ポリッシャーを使って人力では落とせない頑固な汚れも落とせます。

ポリッシャーには、さまざまな種類があるため、掃除する範囲や場所に合ったポリッシャー選びが重要です。

コンクリート床をきれいに掃除できる

ポリッシャーでコンクリート床を掃除すれば、デッキブラシで掃除するのに比べて、短時間で掃除が終わります。また、人力では落とせなかった汚れを取ることが可能で、床をきれいに磨きあげます。ポリッシャーを使用する際には、掃除する床材とポリッシャー、ポリッシャーに装着するブラシとの相性の確認が必要です。

コンクリート床の汚れを予防する方法

コンクリート床についてしまう汚れは、予防が可能です。以下で、汚れを予防する方法を解説します。

雨水の対策を行う

雨水による浸水は、コンクリートを汚してしまい、コンクリートの劣化を早める原因になります。雨水は、雨が降る度にコンクリートに触れるため、雨水の対策は汚れ予防に効果的です。

雨が降ってもコンクリートに雨水がかかることを防止するために、カーポートの設置や雨桶の排水部分の方向調整を行うとよいでしょう。駐車場に水勾配をつけて、雨水を流す設計にするのもおすすめです。

打ちっぱなしのコンクリートの表面は、塗料で保護されていません。コンクリート床の掃除後に防水・撥水塗料を塗れば、水が染み込みにくくなります。防水・撥水塗料には、苔やカビ、水シミやサビ、油汚れなどを防止する効果もあるため、コンクリートをきれいなまま保つことに有効です。

コンクリート床強化剤を使う

コンクリート床強化剤には、コンクリート床を粉塵や摩耗、劣化から守る効果があります。コンクリート床強化剤を塗れば、汚れがコンクリートに染み込みにくくなるため、付着した汚れ落としの負担が軽減できます。コンクリート床強化剤に含まれる特殊成分により、塗った表面が強固で緻密になり、コンクリート床の耐久性自体を高めるのも特徴です。

鉱物系油汚れ洗剤 ピックアップ



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まとめ

コンクリート床の汚れの原因には、雨やカビ、ガソリンやタイヤ跡などがあります。コンクリート床の掃除では、最初にブラシで水洗いを行えば、軽度な汚れは落とせるでしょう。必要に応じて、アルカリ性洗剤や重曹を使い、ブラシで落とせなかった汚れを落としてください。ポリッシャーを使うと、掃除の手間や時間を大きく短縮できるため、便利です。

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